すーてき散人空の紙

北陸発、テキスト偏重、テーマは原則その時々、気分次第の旬刊ないし月刊、あるいはときどき不定期刊のブログです。

<span itemprop="headline">焼酎ネーミングシリーズ ≪42≫ 宜有千萬 感謝のきもち</span>


 ぐい呑みを手に、ふと思い出す人がある。すっかりごぶさたしているけれど、元気かな、元気でいてくれてるよな。離れて暮らす親であれば、何が何でも顔を見せに行かねば、見に行かねばと思う。特別な日もあるではないか。すーてき散人ブログ、焼酎ネーミングシリーズ第42弾は以下の2本。

◇宜有千萬(宜しく千萬有るべし)
新潟県、八海山、米)
◇感謝のきもち

(鹿児島県、濱田酒造、芋)

●数ある焼酎の中からこの2本をセットで取り上げることにしたものの、はていつのタイミングで?と考えあぐねておりました。

母の日が過ぎて、やがて父の日がやって来る。

ひょっとして、ただ今がベストタイミングでないか、とこう思い
至り、暫し、親の恩を想うこととした。
●いい塩梅に、蔵元の名を見ると、海,、浜、山の3字がある。
海深きより、浜を経て、高き山へと駆け上がる


駆けても駆けても限りなし

なるほど、親の恩はそれほど深く高いということか。末広がりの数字「八」が見守ってくれるとなれば、前途に吉兆この上なし。

良きことあまた有るようにと願い
感謝の気持ちを片時も忘れず。
●宜しく千萬有るべし●
●感謝のきもち●
人生の要諦をさらり言ってのけてますな

即ち、あなたに幸多かれと願い
即ち、我の今あるもあなたのおかげ
この要諦を忘れず日暮らしすれば
人の世を、ぎくしゃくもせず
心地よく渡っていけるーー。
きっと、誰しもの親御さんがずっと背中で示してきた言葉です。
あなたとは、この場合もちろん親のことです。
銘柄のコラボから、親の教えを抽き出して来るとは、
なかなか線いってますな

仏教の言葉に結縁(けちえん)がある。
人は生まれ、死するまで
仲間、友人、大切な人を求め、
いろんな縁を結んでいく
親の気持ちは親に成って初めてわかり
親が我に為してくれたことを
子にも為してやろうと思う
親の情の輪廻」というのでしょうな。

●さてと、素面ではとても言えないような事柄を
照れもせず綴ってきました。
同じように、親に面と向かってとても気持ちを言えない向きは、
酒の銘柄に気持ちを代弁してもらいましょう。
そうして宜有千萬と感謝の気持ちを
夫婦差し向かいで味わってもらいましょう。

●それにしても、米どころ新潟の、魚沼の
清酒の蔵元が焼酎も造るとは。
しかも正真正銘正々堂々の「粕取り」焼酎を。
焼酎と清酒の並立。
ホント、焼酎も造る清酒の蔵元が多くなりました。
酒の戦後史を象徴してますな。


きょうは、これにて。
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<span itemprop="headline">焼酎ネーミングシリーズ《41》 青酎 赤狼</span>

青に赤は付き物。ん?信号機と思ったら、脇に黄もしっかり控えてました。ほかに黒、白、紅、紫も。人生いろいろ♪焼酎もいろいろ。今回取り上げたのは、青酎と赤狼。
青酎
(東京都、青ヶ島酒造、麦)


●東京には東京産の焼酎があったとは
意外や意外、全く知りませなんだ
ふらり入った酒の量販店で、
焼酎の棚に次々目を泳がせていくと、
青地のラベルが目立ってたんだな。

●アオチュウ? 青い焼酎?
手に取ったパッケージ裏の細かい字を追うと、
醸造元、東京都だと? 青ヶ島だと??
かつて青島だぁ~とテレビ画面にせり出してくる
放送作家青島幸男都知事の時代があったけど
都には青ヶ島村もあったのか

●♪~花の東京のど真ん中~
ぐるり回るは山手線(当時・やまのてせんではなく、やまてせんと読んだ)~♪
古い流行歌を引っ張り出して恐縮だが
都心から南へ海をぽーんと一跨ぎ、
八丈島からさらに50キロを一跨ぎ
絶海の孤島が「東京都青ヶ島村である

「都」と「村」が仲良く肩組むような
住所表記わずか7字
人口160と日本最少の自治体は
郡名無用のついでに番地も不要
まさに簡にして潔、まさに絶海のあっけらかん。
島民の、島民による、島民のための焼酎が、逆方向に大海原をジャンプして
焼酎市場にせり出してきた。
ピーカンのブルースカイのような
青酎」の味はさぞかし爽快…。

●行ってみたい憧れの島がまたできた
日本最南端の島=波照間島沖縄県八重山郡竹富町波照間)
次いで、今回焼酎の銘柄から知った
日本最少人口の自治体=東京都青ヶ島村
波照間は、名前がいいよな。間(マ)は古語で小さな入江、舟の出入りできる入江を意味すると習った記憶がある。
けだし、波照間は沖縄本島から遠望しても、すなわち「果てる+間」島だったに違いない。
落語に限らず「間」がキーポイントだな。

●ついでの連想、
郵便番号は907ー1751と、100ー1701。
上3桁の900番台は九州を意味し、100番台は首都を意味する。
では共通する数字17は、離れ島の意か。鄙(ひな)と読めるな。当たらずと言えども遠からずだな、きっと。
地名と郵便番号17が誘う憧れの景色ではある。
 

◇赤狼
(宮崎県、寿海酒造、芋)



●のっけから地名談義。
北陸に「狼」そのものずばりの地名があるのをご存じか。
古くは「狼村」ったが、明治以降いくたびかの合併を経て、ただいまは富山県高岡市戸出狼である。
同県上市町出身の細川守監督のアニメ映画『おおかみこどもの雨と雪』のモチーフとなったかどうか。
なってないだろうな、聞いたこと無いしな。
上市町北アルプス剱岳」の麓の町。一方の「狼村」は、散居村で知られる砺波平野と、両者、地理的に縁遠いもんな。

●古文献をまとめた『越中史徴』には
狼が出て人を損ねた(けがをさせた)、新開し村を立てるにあたり狼を村の名にした。狼は貴き神」とある。もう一説あって「もともと大かめが棲んでいたから」、つまりオオカメがオオカミに転訛したとするのだ、???
 どちらの説を支持するか。そりゃもちろん狼説でしょ。
怖れつつも崇めるという人為のロマンがあるからな。
 加賀藩政期の村名から今は小字になったとはいえ、
絶滅したニホンオオカミを偲ばせる全国的にも稀少な地名。
けだし、「狼に勝れる地名ほかになし」なのである。

●さて、本題に戻って「赤狼」。
旧制四高出身(金沢)の作家井上靖の小説に『蒼き狼』があり、
幕内力士の名に「青狼」がある。
青狼あるなら、「赤狼」あって当然。厳密には赤狼はアメリカオオカミを指すらしいが…。
それにしても、このところの焼酎ネーミングの世界、赤に黒、黄、白そして紅、紫などと色の豊富なこと繚乱のごとし。元々の名に仕込んだ麹や原材料の芋の色をかぶせた結果、なかには???なネーミングもちらほら。
 
●たとえば「黒白波」。黒麹仕込みのさつま白波なのだが、オイオイ、黒か白かはっきりしてくれ、黒白(こくびゃく)つけてくれよと言いたいですな。どうもあの津波の色を連想してしまう。いけねぇな、よろしくない。
●たとえば黒霧島。かつての造船疑獄という言葉が浮かぶ。政界を覆う黒い霧。長期政権に利権構造…「政(まつりごと)に腐敗はつきもの」と言わざるを得ず、大型汚職事件には要注意。どうにも黒霧は歓迎されづらいな。
●たとえば黄猿。アジア系有色人種の蔑称そのものではありませんか。黒猿、赤猿、白猿とシリーズのネーミングで、黄麹使用ゆえにたまさかこうなった。理解はすれども、さてどんなもんでしょう。ロックバンド「ザ・イエロ・モンキー」の名も同様。

丹精した焼酎づくりの成果なのに、ラベルを前にしてはすんなりおいしく飲めない、はず。
絆創膏も貼りどころよ~く考えないと。
さてもネーミングは難しい。

 きょうは、これにて。
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<span itemprop="headline">番外 こんなところに回転寿司</span>

番外 こんなところに回転寿司
鮨の薬味は潮風と漁船
能登・西海漁港の岸壁にポツン


漁船がすぐそこに見えらぁ
海のにおいがぷんぷんだ
出漁待機の船はいても
人っ子ひとりいねえや
 
こんなところに回転寿司が。
看板に「石川の四季」「能登の旬」とな
店名「西海丸」「網元直営」とな
なぜにかくも人気なき岸壁に立地?


ここは能登半島は外浦、西海漁港
北陸新幹線の景気から遠く
人影薄い過疎つきまとう地で
果敢に〝常識逆張り〟の商法か

お客さんたくさん来る?
儲かりまっか?
商売成り立ってますか?
成り立ってほしいですな

余計なお世話だろうけど
そこで、いくつか考えた
惹起文句もとい
キャッチコピーというやつを

●「窓に漁船が見える廻転寿し」
➡︎
港の見える丘公園じゃあるまいし、ロマンチックにも横浜チックすぎるぞ。
見えるどころか、もっと近いぞ。
大漁旗の見える廻転寿し」なら、
見えぬ日や時間帯があっても、漁港のことと許されよ。

●「岸壁最寄り、漁船直送の廻転寿し」
⬅︎
ぐっと距離は近くなったな。
ただ、「が」「ぎ」と濁音の連発が耳にきついな。
きれいに静音ではつくりづらいか、無理か。

●「水揚げ20m、漁船直属の廻転寿し」
➡︎
とうとう漁船直属できたか。あべこべだけど文句は出まい、網元の経営だもんな。
概数20とは説得力あるな。20mもないと思うけど、一応、直線距離きちんと計ってな。
ピチピチ感、きときと感ともに申し分なしだな。

《《 東京から帰省した娘とともに金沢から車で2時間余り。
駐車場にはこの日、遠く滋賀、奈良ナンバーもあった。
店内には大漁旗乱舞する「西海丸」のバネルも。
こんな立地環境の回転寿司が日本全国ほかにあろうか?? ないだろうな!!
客は呼ぶもの、呼べるものでもある、ということか。》》

🔹鮨食えば  窓に潮風旗風  あぁ旨いうまい🔹
能登応援団の気分にて、字余りの駄句)

きょうはこれにて。
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  客人には、鮨かいな

<span itemprop="headline">焼酎ネーミングシリーズ 《40》 神虎、風龍</span>

焼酎ネーミングシリーズ 《40》

○神虎(福岡、いそのさわ、麦)
○風龍(宮崎、すき酒造、麦)

 いわゆる本格焼酎(乙類)のみを取り上げて、シリーズ40回。ざっと80数銘柄を紹介してきたでしょうか。あとしばらく、このまま気ままに駄文を重ねていこうかな、と。
今回は、どうしても野球の方に引きずられますな。
副題を付ければ、「神ってる」と「野分」。


神虎
◆  
2016年のシーズン、神がかり的な快進撃でファンを魅せたのは、池の中の鯉でしたな。緋鯉も緋鯉、真っ赤っかな鯉が水面を跳ねて叩いて。虎は全然‥‥でした。(私、虎ファンでも何でもありませんが、念のため)。


 それにしても、流行語大賞に輝いた「神ってる」
は、文法なんぞ委細かまわずの、飛び跳ねすぎの言葉でしたな。「神がかっている」を縮めたと分かっていても、端折りすぎで違和感ありあり。焼き魚を肴に焼酎を飲もうにも小骨がのどに引っかかるような、???だらけの言葉で

したな。何なら同時に「微妙に日本語逸脱大賞」を差し上げたいような‥。


 逸脱の元凶は、テレビCMでもおなじみのこのフレーズでしょうな。

・「インテル、入ってる!
何なら続けて、トントン、トントン…
・「トイレの神様、入ってる?、入ってる!」
こちらはぜひ言ってみたい、
入魂式まだだけど
・「仕事に魂、入ってる? 入ってる!」とも。


 もう少しまじめに考察してみましょう。
走る‥…走らない・走ろう、走ります、走るとき、走れば、走れ
 同様に

 神る‥…神らない・神ろう、神ります、神るとき、神れば、神れ。


 神るの五段活用だって?? かなり不自然、かなり乱調、破調ですな。未然形、連用形、連体形、仮定形、命令形いずれも、人生このかた60余年、とんと聞いたことありませんな。名詞に活用助詞を付けること自体に無理がある。
つまり、終止形「神る」ひいては「神ってる」という言葉はあり得ないということ。一見それらしいフェイクワードであると、偽造動詞であると言わざるを得ません。何事にやらず、fake はいけませんな、fakeは。


  思えば、広島カープ監督が一人の選手のあまりの絶好調を、神がかっていると言うべきところ、どうしたことか「神ってる」と言っちゃった(ーーのか、あえて言ったのか)。
インテル、入ってる」を軽く凌いだ「(鈴木)、神ってる」ーー。
 破れ傘刀舟の殺陣のごとき切れ味を見せ、破調が正調を押しのけて、ついに流行語大賞に輝いちゃったという、こういう顛末なんですな。このたった一言が、広島の球場を、セリーグを真っ赤に染め、日本全国津々浦々を席巻しちゃったのだから言葉の力ってたいしたものです。


ーーー以上、「神ってる」談義。


 ここまでまで書いてきて、初めて気付きました。
きょうのお題は、「神虎」だった。いかん、いかん、「虎」が「鯉」にやられちまった。
 2017年の球春訪れて、キャンプ真っ盛り。今年、虎は、阪神タイガース「神っ虎」になれるかどうか
。せめてなってほしいな「神ってら」に。球場が、幸福の色「黄色」に染め上がるかな? 神のみぞ知る。

 

風龍
 風龍とは、やにわに天空に風塵を巻き上げる強風のことかいな。
  連想しますな、「古典」の授業で、枕草子などにたびたび出てきた「野分」(のわき)


 「
サバンナ」のごとき広大な草の原を、まっすぐ左右に二つに分けて吹く強風。季節で言うなら、秋、二百十日のころでしょうか。空には天頂に向かう「つむじ風」(旋風)。野分は、古代のやんごとなき宮人たちには、得体の知れぬ獣、風龍と映ったに違いありません。

 要するに、野分とは、後々の外来の言葉で言うところのタイフーン、漢字をあてて台風、颱風のこと。台風よりも野分という語感にこそ、原日本の感性が息づいていると、解釈できますな。


 それにしても、野分の
字面からは、海を左右二つに分けた映画のモーゼの十戒」の、あのシーンも思い出されるんですな。野分ならぬ、海分とでも言いましょうか。やはり風は吹いていたと思いますよ。
 

◆しかし、野分よりも風龍よりも、ワタシゃ、風流がいいとな、チントンシャン。
 「野分」ついでの「風流」とくれば、もうひとつ連想を飛ばして、おわら風の盆で決まりですな。
 夏の盆ではなくて、二百十日の野分の盆。稲穂の刈り入れ済んで農家の衆の、農閑の歌、踊り。何を塞くこともない、悠々と、たゆとうように~

 唄われよ~、わしゃ、はやす~!

集落の「結」のきずなに誘われて、艶やかに続く実りの里の調べ。
二百十日はあっという間に去り、あっという間にまたやってくる。


 ◆鯉が来て、虎が来たからには、龍ドラゴンにも触れねば成らないのだろうが、セリーグの龍はここのとこ
ろてんで元気がありません。龍が竜になってます。
 龍と書けば強そう、しかし、竜とかけば、少しく愛嬌すら感じます。タツノオトシ
ゴは竜の落とし子ですからな。今年の風はどう吹くのでしょうか。
風にふかれて風まかせ? 風の向きは、神のみぞ知る?


きょうは、これにて。
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<span itemprop="headline">番外 鉄人28号に会ってきた</span>


神戸市長田を訪ね
鉄人28号会ってきた。
やはり、でかかったな。
商店街そばの若松公園で突然、
高さ18mだもんな。目立つ目立つ。

         🔸         🔸
おーい、ここにいたのか
元気だったかー?
テレビ画面の中とは桁違いの大きさで
原色をまとい飛び出してきた鉄人28号
幼時の驚きのままに、まさか出遭え
まさか見上げようとは


踏ん張った足は大地を掴み
眼は予兆察知へ観天望気に集中し
手は天地の境をつかもうとする
そうして不動の巨躯は、
神戸の守護神となっていた


あの刻、神戸の街は
世の終焉とばかりに揺れに揺れ、
崩れに崩れ、火と黒

煙に襲われた。
わが子の上に覆い被さるなどして
親子家族、数多の命が天へと消えた


永年
月を
経て
今は災禍の痕など
およそうかがえぬ街を
行き交う人や自転車をよけながら
歩いた


「ねじめポーク」カツ丼の店に入り、
 被災商店街の一角にある食堂が
一転、大隅半島過疎地「根占」を支援していると知った
シラス台地の特産の消費拡大により、
定住促進に寄与しよう、、、なんという健気


商店街のロゴマークで初めて気づいた。
鉄人28号の頭が、モヒカンスタイルだと。
鳥の鶏冠(とさか)に似て、風を切り
常に向かう先を示す…
いわば 果敢な勇者の印なのかなと。


半世紀もまだも昔の
白黒テレビ時代の子供たちのヒーローは、
神戸出身の漫画家・横山光輝さんの想いを超え
復旧・復興への依り代となってきた。
向後はさらに、
発展と決意の象徴
として世代を超えてゆく。。

 



きょうは、こ
れにて
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タン

<span itemprop="headline">番外 戯文「大凧吹き抜け」</span>


番外 戯文「大凧吹き抜け」

◆正月トランプ遊びもいいけれど
12畳敷で見参、大凧の「睨み」◆

タコかいな たこかいな?
蛸かいな   凧かいな?
買いはせんけど‥
たこでんがな   凧でんがな!

凧揚げ、あまり見かけませんな
犀川、浅野
の川原でも。
三角頭のカイト(洋凧)より
やはり正月は角凧、奴凧

カード遊びもいいけれど
トランプさん就任前からきついつぶやき
大女優には反撃の罵詈雑言
沸点低いな、取扱いまだ要注意

ならばと花札かーどを広げたら
商標
はなんと「大統領」
絵はどう見てもナポレオン
あぁ大統領選、米から仏へ世界は回る

何でもスマホスマホの時代
正月遊びもは遠くなりました…
さすればこちら街の中
盛り上げましょか、正月気分

ここは金沢・香林坊
デパートの吹き抜けじゃ
さてもビッグな角凧が

12畳敷で見参じゃ


吹き抜け天井に躍るは
弁慶、牛若、五条の橋上
隈取り
の「睨み」のその先は
ぐぐっと一挙に下ってデパ地下大向こう

意外なところで和凧が泳ぐ

正月気分は和風に乗って
とくと見上げていきまっし
エスカレーターに運ばれて
しばし見上げていきまっし
ことし世界の風向きどんなじゃろ
東西南北心配じゃ心配じゃ


〈展示は香林坊アトリオで2月15日まで)

きょうは、これにて。

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<span itemprop="headline">番外編 去年今年3題</span>


番外・去年今年3題

○去年今年 貫く棒の如きもの (虚子)○

そうか。きょうはこの句を実感できる日か。晦日中の晦日、大晦日。ならば、夜半から未明へ、年に一度の日付変更線をまたいでみようか。
しかし、初めてこの句に接したとき「棒の + 如きもの」って何だ?と思いましたな。物理的すぎて散文的すぎて……とても韻文の世界とは思えませんでした。「如きもの」に代えて、ほかのしっくりくる言葉を紡ぎ出すのが俳句ではないでしょうか。大げさに言えば文芸、文学ではと。
とても普通の俳句とは思えずびっくりし、しかも、
作者の名を知ってまたびっくり。これが高浜虚子の句とは思いもしなかった。あるいはだからこそ、逆にしっかりと脳裏に銘記され、したがって年末になるとわが口先におのずと出てくるのかもしれません。
失礼ながら、最初の印象というもの、年月がたとうがたつまいがそうそう変わるものではなさそうです、困ったものです。
「こぞことし つらぬくぼうのごときもの」。

▼「去年今年」その2 紅白歌合戦
紅白歌合戦を観なくなって何年になるだろう。興味も関心もうすくなった。あながち歳のせいだけではあるまい。
知らない曲、歌手、グループが多くなって、今年はなんとお笑い芸人もゲストではなく正式出演するとか、ややや?? さらにはカタカナジャンルの歌が増えて、歌詞に魅了されてきた演歌の肩身の狭いこと狭いこと。
老いも若きも男も女も同じ流行歌を聴いた時代は去り、曲の好みは多様化、細分化した。さながら「♪♪はやり歌いろいーろ、ジャンルもいろいーろ、、てんでばらばらよ~」。(これはポップ調演歌「人生いろいろ」であったか。やはり洋より和のノリがいいな、しっくりくるな)
時代はかようにさまがわりしてもNHKは、紅白歌合戦という永年の金看板に懸命にすがっている。逆ねじを巻くように、自局制作番組の広告、前宣伝も激しい。ビジネスモデルとしては終演どきを迎えているのにな。時流に、波に棹さしつつ……。

ところで、大勢が歌って踊って学芸会のようなAKB48に対して、北陸AKBって知ってます? 近江町いちば館の割烹の店に張り紙してありました。ーー甘エビ、カニ、ブリ。うまいな、旨い。

▼去年今年その3 年賀状
 よくよく考えてみれば、奇ッ怪なこと。新年までまだ何日もあるのに、「新年あけましておめでとう」などと書き、日付はまだ十二月中なのに「元旦」と記す。これって、差出人本人による私文書偽造じゃありません? だれも異状を疑わないけれど。
実はこれ、「表に年賀状と朱記あれば元日に配達する」という、年賀特別郵便制度が明治以来連綿ずっと続いてきている、その証なんですな。制度は逓信省提唱・公布だったから冷静に振り返ると、国を挙げての詐称、詐話だった??

数日前、はがきの値上げが発表されました。現行1枚52円が、一挙に62円に。販売枚数のジリ貧傾向とまらずやむを得ぬ値上げが、さらなるジリ貧を招くおそれ大きく、覚悟の当座の利益確保策なのでしょうか。
このネット社会、SNS活用社会で、今後も販売枚数の逓減は確実であり、果たして値上げのその先に待っているのは? 

そろそろ、「年明けて書く本当の年賀状」を出してみたいですな。新年の清新な一言を受け取ってみたいですな。会社法人向けの業務用年賀状はさておき、個人用年賀状です。配達はあけて正月ということで、もちろん消印は1月1日以降の投函日で。
年賀はがきの魅力復活を信じています…。

きょうは、これにて。
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