<span itemprop="headline">焼酎ネーミングシリーズ 《40》 神虎、風龍</span>
焼酎ネーミングシリーズ 《40》
○神虎(福岡、いそのさわ、麦)
○風龍(宮崎、すき酒造、麦)
いわゆる本格焼酎(乙類)のみを取り上げて、シリーズ40回。ざっと80数銘柄を紹介してきたでしょうか。あとしばらく、このまま気ままに駄文を重ねていこうかな、と。
今回は、どうしても野球の方に引きずられますな。副題を付ければ、「神ってる」と「野分」。
神虎
◆ 2016年のシーズン、神がかり的な快進撃でファンを魅せたのは、池の中の鯉でしたな。緋鯉も緋鯉、真っ赤っかな鯉が水面を跳ねて叩いて。虎は全然‥‥でした。(私、虎ファンでも何でもありませんが、念のため)。
それにしても、流行語大賞に輝いた「神ってる」は、文法なんぞ委細かまわずの、飛び跳ねすぎの言葉でしたな。「神がかっている」を縮めたと分かっていても、端折りすぎで違和感ありあり。焼き魚を肴に焼酎を飲もうにも小骨がのどに引っかかるような、???だらけの言葉で
したな。何なら同時に「微妙に日本語逸脱大賞」を差し上げたいような‥。
逸脱の元凶は、テレビCMでもおなじみのこのフレーズでしょうな。
・「インテル、入ってる!」
何なら続けて、トントン、トントン…
・「トイレの神様、入ってる?、入ってる!」
こちらはぜひ言ってみたい、入魂式まだだけど。
・「仕事に魂、入ってる? 入ってる!」とも。
もう少しまじめに考察してみましょう。
走る‥…走らない・走ろう、走ります、走るとき、走れば、走れ
同様に
神る‥…神らない・神ろう、神ります、神るとき、神れば、神れ。
神るの五段活用だって?? かなり不自然、かなり乱調、破調ですな。未然形、連用形、連体形、仮定形、命令形いずれも、人生このかた60余年、とんと聞いたことありませんな。名詞に活用助詞を付けること自体に無理がある。つまり、終止形「神る」ひいては「神ってる」という言葉はあり得ないということ。一見それらしいフェイクワードであると、偽造動詞であると言わざるを得ません。何事にやらず、fake はいけませんな、fakeは。
思えば、広島カープ監督が一人の選手のあまりの絶好調を、神がかっていると言うべきところ、どうしたことか「神ってる」と言っちゃった(ーーのか、あえて言ったのか)。
「インテル、入ってる」を軽く凌いだ「(鈴木)、神ってる」ーー。
破れ傘刀舟の殺陣のごとき切れ味を見せ、破調が正調を押しのけて、ついに流行語大賞に輝いちゃったという、こういう顛末なんですな。このたった一言が、広島の球場を、セリーグを真っ赤に染め、日本全国津々浦々を席巻しちゃったのだから言葉の力ってたいしたものです。
ーーー以上、「神ってる」談義。
ここまでまで書いてきて、初めて気付きました。
きょうのお題は、「神虎」だった。いかん、いかん、「虎」が「鯉」にやられちまった。
2017年の球春訪れて、キャンプ真っ盛り。今年、虎は、阪神タイガースは「神っ虎」になれるかどうか。せめてなってほしいな「神ってら」に。球場が、幸福の色「黄色」に染め上がるかな? 神のみぞ知る。
風龍
風龍とは、やにわに天空に風塵を巻き上げる強風のことかいな。
連想しますな、「古典」の授業で、枕草子などにたびたび出てきた「野分」(のわき)。
「サバンナ」のごとき広大な草の原を、まっすぐ左右に二つに分けて吹く強風。季節で言うなら、秋、二百十日のころでしょうか。空には天頂に向かう「つむじ風」(旋風)。野分は、古代のやんごとなき宮人たちには、得体の知れぬ獣、風龍と映ったに違いありません。
要するに、野分とは、後々の外来の言葉で言うところのタイフーン、漢字をあてて台風、颱風のこと。台風よりも野分という語感にこそ、原日本の感性が息づいていると、解釈できますな。
それにしても、野分の字面からは、海を左右二つに分けた映画の「モーゼの十戒」の、あのシーンも思い出されるんですな。野分ならぬ、海分とでも言いましょうか。やはり風は吹いていたと思いますよ。
◆しかし、野分よりも風龍よりも、ワタシゃ、風流がいいとな、チントンシャン。
「野分」ついでの「風流」とくれば、もうひとつ連想を飛ばして、おわら風の盆で決まりですな。
夏の盆ではなくて、二百十日の野分の盆。稲穂の刈り入れ済んで農家の衆の、農閑の歌、踊り。何を塞くこともない、悠々と、たゆとうように~
唄われよ~、わしゃ、はやす~!
集落の「結」のきずなに誘われて、艶やかに続く実りの里の調べ。
二百十日はあっという間に去り、あっという間にまたやってくる。
◆鯉が来て、虎が来たからには、龍ドラゴンにも触れねば成らないのだろうが、セリーグの龍はここのところてんで元気がありません。龍が竜になってます。
龍と書けば強そう、しかし、竜とかけば、少しく愛嬌すら感じます。タツノオトシゴは竜の落とし子ですからな。今年の風はどう吹くのでしょうか。
風にふかれて風まかせ? 風の向きは、神のみぞ知る?
きょうは、これにて。
ポパイに、ほうれん草
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○神虎(福岡、いそのさわ、麦)
○風龍(宮崎、すき酒造、麦)
いわゆる本格焼酎(乙類)のみを取り上げて、シリーズ40回。ざっと80数銘柄を紹介してきたでしょうか。あとしばらく、このまま気ままに駄文を重ねていこうかな、と。
今回は、どうしても野球の方に引きずられますな。副題を付ければ、「神ってる」と「野分」。
神虎
◆ 2016年のシーズン、神がかり的な快進撃でファンを魅せたのは、池の中の鯉でしたな。緋鯉も緋鯉、真っ赤っかな鯉が水面を跳ねて叩いて。虎は全然‥‥でした。(私、虎ファンでも何でもありませんが、念のため)。
それにしても、流行語大賞に輝いた「神ってる」は、文法なんぞ委細かまわずの、飛び跳ねすぎの言葉でしたな。「神がかっている」を縮めたと分かっていても、端折りすぎで違和感ありあり。焼き魚を肴に焼酎を飲もうにも小骨がのどに引っかかるような、???だらけの言葉で
したな。何なら同時に「微妙に日本語逸脱大賞」を差し上げたいような‥。
逸脱の元凶は、テレビCMでもおなじみのこのフレーズでしょうな。
・「インテル、入ってる!」
何なら続けて、トントン、トントン…
・「トイレの神様、入ってる?、入ってる!」
こちらはぜひ言ってみたい、入魂式まだだけど。
・「仕事に魂、入ってる? 入ってる!」とも。
もう少しまじめに考察してみましょう。
走る‥…走らない・走ろう、走ります、走るとき、走れば、走れ
同様に
神る‥…神らない・神ろう、神ります、神るとき、神れば、神れ。
神るの五段活用だって?? かなり不自然、かなり乱調、破調ですな。未然形、連用形、連体形、仮定形、命令形いずれも、人生このかた60余年、とんと聞いたことありませんな。名詞に活用助詞を付けること自体に無理がある。つまり、終止形「神る」ひいては「神ってる」という言葉はあり得ないということ。一見それらしいフェイクワードであると、偽造動詞であると言わざるを得ません。何事にやらず、fake はいけませんな、fakeは。
思えば、広島カープ監督が一人の選手のあまりの絶好調を、神がかっていると言うべきところ、どうしたことか「神ってる」と言っちゃった(ーーのか、あえて言ったのか)。
「インテル、入ってる」を軽く凌いだ「(鈴木)、神ってる」ーー。
破れ傘刀舟の殺陣のごとき切れ味を見せ、破調が正調を押しのけて、ついに流行語大賞に輝いちゃったという、こういう顛末なんですな。このたった一言が、広島の球場を、セリーグを真っ赤に染め、日本全国津々浦々を席巻しちゃったのだから言葉の力ってたいしたものです。
ーーー以上、「神ってる」談義。
ここまでまで書いてきて、初めて気付きました。
きょうのお題は、「神虎」だった。いかん、いかん、「虎」が「鯉」にやられちまった。
2017年の球春訪れて、キャンプ真っ盛り。今年、虎は、阪神タイガースは「神っ虎」になれるかどうか。せめてなってほしいな「神ってら」に。球場が、幸福の色「黄色」に染め上がるかな? 神のみぞ知る。
風龍
風龍とは、やにわに天空に風塵を巻き上げる強風のことかいな。
連想しますな、「古典」の授業で、枕草子などにたびたび出てきた「野分」(のわき)。
「サバンナ」のごとき広大な草の原を、まっすぐ左右に二つに分けて吹く強風。季節で言うなら、秋、二百十日のころでしょうか。空には天頂に向かう「つむじ風」(旋風)。野分は、古代のやんごとなき宮人たちには、得体の知れぬ獣、風龍と映ったに違いありません。
要するに、野分とは、後々の外来の言葉で言うところのタイフーン、漢字をあてて台風、颱風のこと。台風よりも野分という語感にこそ、原日本の感性が息づいていると、解釈できますな。
それにしても、野分の字面からは、海を左右二つに分けた映画の「モーゼの十戒」の、あのシーンも思い出されるんですな。野分ならぬ、海分とでも言いましょうか。やはり風は吹いていたと思いますよ。
◆しかし、野分よりも風龍よりも、ワタシゃ、風流がいいとな、チントンシャン。
「野分」ついでの「風流」とくれば、もうひとつ連想を飛ばして、おわら風の盆で決まりですな。
夏の盆ではなくて、二百十日の野分の盆。稲穂の刈り入れ済んで農家の衆の、農閑の歌、踊り。何を塞くこともない、悠々と、たゆとうように~
唄われよ~、わしゃ、はやす~!
集落の「結」のきずなに誘われて、艶やかに続く実りの里の調べ。
二百十日はあっという間に去り、あっという間にまたやってくる。
◆鯉が来て、虎が来たからには、龍ドラゴンにも触れねば成らないのだろうが、セリーグの龍はここのところてんで元気がありません。龍が竜になってます。
龍と書けば強そう、しかし、竜とかけば、少しく愛嬌すら感じます。タツノオトシゴは竜の落とし子ですからな。今年の風はどう吹くのでしょうか。
風にふかれて風まかせ? 風の向きは、神のみぞ知る?
きょうは、これにて。
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