<span itemprop="headline">番外 金沢おでんネタを2題</span>
番外 金沢おでんネタを2題
▽「金沢おでん」工芸分野へ大躍進
▽カニ面ご一行が九谷焼の絵柄に
▽源助大根、車麩、バイ貝従えて
これを金沢おでんの大躍進と言わずして何と言おうか。カニ面がついに伝統工芸九
谷焼の小皿に絵柄として登場したのである。
JR金沢駅の百番街あんと。待合スペースにある若手作家の作品展示ケースに、その作品「金沢おでん」1枚1,500円也はあった。天下の名陶九谷とおでんダネなんて全くの異次元、別次元の取り合わせである。
写真の通り真ん中に一回り大きいカニ面、その左右にバイ貝や源助大根、昆布巻き、車麩‥と楽しそうな、さながらラインダンス。いやいや、おでんの横綱の土俵入りか。
尤も、昨今の九谷焼は、絵皿にハローキティやミッキーマウス、スヌーピー、サザエさん一家を描いているし、ウルトラマン人形さえも堂々デビューさせている。今さら、驚くに値しないのかもしれないが、それにしてもなぁ~、おでんダネとはなぁ、ふーむ。オモロ。
まぁ無理もない。
いつもどおりのおでんが、北陸新幹線開通前頃から地名金沢を冠してリニューアルデビューしてみたら、おでんの〝老舗〟の玄関前に薄暮時から列ができ、小上がりに予約席の札が立つ観光客人気に。地域活性化、産地保護のための地名冠が、図らずも、おでんを栄えあるブランドにしてしまったのである。(そういえば、商標登録の有無問わず、地名金沢の訴求力ぐーんとアップしましたね)
聞いたところでは、近江町市場内に、カニ面1,700円也の居酒屋もあるそうだ。ファミレスのランチの2,3倍の値段とは。されどカニゆえ、の値段か。
金沢おでんが、まだ単なる、いつも通りの、何ら変哲のないおでんだった頃、カウンターに座るやいなや、四角いおでん鍋を覗き込みながら、「まだ、カニ面ある?」とマスターあるいは女将さんにとりあえず尋ねた、そんな頃が懐かしい。おいそれとは聞けない高級料理になったんですな。無念。そもそも、その先にカウンターにすんなりたどり着けるか否かが問題だ。重ねて、無念。
▶2題目
読めるかなぁ、その意味は?
カウンター奥の木札3枚
現状報告、感謝表明、顧客繁栄
昨今言うところの「金沢おでん」の老舗の一つで見つけた、カウンタ
ー奥に掲げられた木札3枚。頓智の利いた判じものの3連奏ですな。読めますか? その意味は?
どうにか読めるのもあれば、読めないのもある。おでん皿に多めに辛子を添えて、熱燗をちびちび聞こし召しつつ、女将さんに読み方を教えてもらい、パチリ写真も撮らせてもらいました。
▼春夏冬二升五合
これはちょっと知られたフレーズ。ご存知の方少なくないと思いますが、
「商いますます繁盛」
と読みますな。
春夏冬は、秋がないので「商い」と。二升は升+升でますます。五合は一升の半分で半升、即ち繁盛ですな。
お客に景気を問われ、関西弁で言うたら、ぼちぼちでんな、ぼちぼち儲かってま、もちっと繁盛したらいいけんどな、そう願ってま~。と言ったところでしょうか。店主から客への、現状報告ないしは将来願望ですかな。
「商いますます繁盛」、いやここはあえて「商い益々繁盛」と記そう。
▼三参3ありがとう
漢数字の三、和数字の参、洋数字の3。ひと通りそろえて、みんながみんなサンだから、「皆さん」と読むそうな。なるほどうまいな。何ならもう一つ、ローマ数字のⅢもつけ加えて、「皆さ~ん」はどないやろ。
一段目に続けて、毎度よう来てくれるお客さんに、感謝の表明ですな。
ほんに「皆さんありがとう」
▼一斗二升五合
こちらはちょっと、ひねり技を利かせてます。
一斗は10升、即ち五升の倍。だから、「ご商売」と読むそうな。丁寧語のニュアンス「ご」を出すために、1斗を引っ張ってきた。これでもって、「ご商売」ときたもんだ。二升五合は一段目と同様で、ますます繁盛。つまり、今度は、ご商売もますます繁盛、と読むんですな。
一斗を「ご商売」と読ませるなんて、すごい着想です。3題目では、今度は一転、お客のご商売のことも気遣って居るんですな。
現状報告もしくは将来願望、次いで感謝表明、そして顧客繁栄。
つまるところ、この3枚の木札は、地元で商いするうえで大切な心構えを説いているんですな、大げさに言えば、地域経済の要諦は、共存共栄であると。私も繁盛、あなたも繁盛、ありがとう。
きょうは、これにて。
ポパイに、ほうれん草
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▽「金沢おでん」工芸分野へ大躍進
▽カニ面ご一行が九谷焼の絵柄に
▽源助大根、車麩、バイ貝従えて
これを金沢おでんの大躍進と言わずして何と言おうか。カニ面がついに伝統工芸九
谷焼の小皿に絵柄として登場したのである。
JR金沢駅の百番街あんと。待合スペースにある若手作家の作品展示ケースに、その作品「金沢おでん」1枚1,500円也はあった。天下の名陶九谷とおでんダネなんて全くの異次元、別次元の取り合わせである。
写真の通り真ん中に一回り大きいカニ面、その左右にバイ貝や源助大根、昆布巻き、車麩‥と楽しそうな、さながらラインダンス。いやいや、おでんの横綱の土俵入りか。
尤も、昨今の九谷焼は、絵皿にハローキティやミッキーマウス、スヌーピー、サザエさん一家を描いているし、ウルトラマン人形さえも堂々デビューさせている。今さら、驚くに値しないのかもしれないが、それにしてもなぁ~、おでんダネとはなぁ、ふーむ。オモロ。
まぁ無理もない。
いつもどおりのおでんが、北陸新幹線開通前頃から地名金沢を冠してリニューアルデビューしてみたら、おでんの〝老舗〟の玄関前に薄暮時から列ができ、小上がりに予約席の札が立つ観光客人気に。地域活性化、産地保護のための地名冠が、図らずも、おでんを栄えあるブランドにしてしまったのである。(そういえば、商標登録の有無問わず、地名金沢の訴求力ぐーんとアップしましたね)
聞いたところでは、近江町市場内に、カニ面1,700円也の居酒屋もあるそうだ。ファミレスのランチの2,3倍の値段とは。されどカニゆえ、の値段か。
金沢おでんが、まだ単なる、いつも通りの、何ら変哲のないおでんだった頃、カウンターに座るやいなや、四角いおでん鍋を覗き込みながら、「まだ、カニ面ある?」とマスターあるいは女将さんにとりあえず尋ねた、そんな頃が懐かしい。おいそれとは聞けない高級料理になったんですな。無念。そもそも、その先にカウンターにすんなりたどり着けるか否かが問題だ。重ねて、無念。
▶2題目
読めるかなぁ、その意味は?
カウンター奥の木札3枚
現状報告、感謝表明、顧客繁栄
昨今言うところの「金沢おでん」の老舗の一つで見つけた、カウンタ
ー奥に掲げられた木札3枚。頓智の利いた判じものの3連奏ですな。読めますか? その意味は?
どうにか読めるのもあれば、読めないのもある。おでん皿に多めに辛子を添えて、熱燗をちびちび聞こし召しつつ、女将さんに読み方を教えてもらい、パチリ写真も撮らせてもらいました。
▼春夏冬二升五合
これはちょっと知られたフレーズ。ご存知の方少なくないと思いますが、
「商いますます繁盛」
と読みますな。
春夏冬は、秋がないので「商い」と。二升は升+升でますます。五合は一升の半分で半升、即ち繁盛ですな。
お客に景気を問われ、関西弁で言うたら、ぼちぼちでんな、ぼちぼち儲かってま、もちっと繁盛したらいいけんどな、そう願ってま~。と言ったところでしょうか。店主から客への、現状報告ないしは将来願望ですかな。
「商いますます繁盛」、いやここはあえて「商い益々繁盛」と記そう。
▼三参3ありがとう
漢数字の三、和数字の参、洋数字の3。ひと通りそろえて、みんながみんなサンだから、「皆さん」と読むそうな。なるほどうまいな。何ならもう一つ、ローマ数字のⅢもつけ加えて、「皆さ~ん」はどないやろ。
一段目に続けて、毎度よう来てくれるお客さんに、感謝の表明ですな。
ほんに「皆さんありがとう」
▼一斗二升五合
こちらはちょっと、ひねり技を利かせてます。
一斗は10升、即ち五升の倍。だから、「ご商売」と読むそうな。丁寧語のニュアンス「ご」を出すために、1斗を引っ張ってきた。これでもって、「ご商売」ときたもんだ。二升五合は一段目と同様で、ますます繁盛。つまり、今度は、ご商売もますます繁盛、と読むんですな。
一斗を「ご商売」と読ませるなんて、すごい着想です。3題目では、今度は一転、お客のご商売のことも気遣って居るんですな。
現状報告もしくは将来願望、次いで感謝表明、そして顧客繁栄。
つまるところ、この3枚の木札は、地元で商いするうえで大切な心構えを説いているんですな、大げさに言えば、地域経済の要諦は、共存共栄であると。私も繁盛、あなたも繁盛、ありがとう。
きょうは、これにて。
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