すーてき散人空の紙

北陸発、テキスト偏重、テーマは原則その時々、気分次第の旬刊ないし月刊、あるいはときどき不定期刊のブログです。

<span itemprop="headline">焼酎ネーミングシリーズ《35》加賀野菜焼酎オンパレード</span>

(8月末日に訪問者6000人超え。感謝申し上げます)
焼酎ネーミングシリーズ《35》
加賀野菜焼酎のオンパレード


◆かぼちゃ
◆たけのこ
◆れんこん
◆だいこん
(JA金沢市、販売元・伸栄館)
五郎島金時
(JA金沢市、蔵元・神酒造=鹿児島)

 焼酎はある意味、すごい酒ですな。日本酒なら原料は米のみという世界で業界は鋭くしのぎを削っていますが、焼酎は原材料なんでもござれ、来るもの拒まずなんですな。いわば裾野の広い単独峰。

 こちらに芋焼酎あれば、あちらに麦焼酎あり、そちらに米焼酎なら、もひとつあちらにそば焼酎、そのまたあちらには黒糖焼酎も、かてて加えて、かの地沖縄には泡盛(原料

タイ米)もありますな。栗焼酎に胡麻焼酎、紫蘇焼酎、昆布焼酎、すだち焼酎、抹茶焼酎と、甲類乙類混和も次々、etc…。
 穀物、果実次第で、まるでマジカルミステリーツアーへの誘いですな。蒸留酒の強みですな。


◆◆そこで今回は、個性派も個性派、地域限定の「加賀野菜」シリーズのオンパレード。パッケージからしてこの一団は、人を呑んでかかってますな、ひらがな一字ずつで済ませるとは。では、ドレミのうた風にいきましょ。

▼だいこん焼酎
「だ」は源助大根のダ~
味のある名前ですな。この品種の産みの親か育ての親か、丹精したお百姓さんの顔が浮かんできそう。煮崩れしにくく金沢おでんにもってこいだから、ひょっとして、「面取り」した大根のように、丸っこく角のとれた好々爺だったかも。金沢おでんのもう一方の主役ですから。

 ▼かぼちゃ焼酎
「か」は打木赤皮甘栗かぼちゃのカ~
名前に産地、外見、風味を盛り込んじゃったから、長いな。落語の「寿限無寿限無五劫のすり切れ、海砂利水魚の水行末、雲来末、風来末‥…(略)…‥ぱいぽぱいぽの長久命の長助」と同じで、覚えるのに難儀しそう。
スムーズにフルネームが出てくればお見事と言おう。

▼れんこん焼酎
「れ」は加賀れんこんのレ~。
旧小坂村の産物だから、小さくこじんまりと小坂レンコンと呼ばれてきまし

たが、行政が「加賀野菜」のアピールを始めた頃からか、あるいは販路拡大に伴ってか、加賀レンコンと呼称されるようになってきたように思えます。世に出るとともに呼称が変わるとは、出世魚、鰤(ぶり)みたいですな。

▼たけのこ焼酎
「た」は、たけのこのター
そうか、たけのこまで焼酎になったか。たけのこのた~が飛んで飛んで飛んでタケコプタのタ~になったとさ、、?
 産地の別所地区には、たけのこ料理専門店が数軒あって、刺身、てんぷら、あえ物、煮物、みそ汁‥までフルコースが味わえます。膳には、たけのこ焼酎も加わります。

▼▼次は、写真につられて、ひらがな4字組み合わせの脳トレ。連想のまにまに。

【かたれだ】<語れ><騙れ><勝たれ> だ!
おーい誰でもいいから、何でもいいから、座を盛りあげるために語れ。自己宣伝でもいいぞ。ただし、「消防署の方から来ました」なんて騙るのはだめだぞ。富山のJ1チーム名は「勝たーれ」だったな。やんわり自発を促す〝はんなり言葉〟だな。根性一辺倒では人は動かず成果も出ないもんな。
【かれただ】<枯れた><涸れた><嗄れた>だ!
フォーククルセダーズの希代の迷曲もとい名曲、「帰ってきたヨッパライ」を思い出すなぁ。おらは死んじまっただぁ、天国に行っただ‥‥(略)‥‥。→→おらは枯れちゃっただぁ、枯れちまっただぁ、気軽にひょいひょい、天国よいとこケセラセラ~~。声が嗄れちゃっただぁ?喉頭がんかもしれませんぞ。早く病院に行きましょ。天変でダムの水も涸れやすくなりました。
【たかれだ】<たかれ> だ!
ついこの間、私的流用が得意な知事がいて、ハエの姿を連想したものです。為政者たる者、税金にたかってはいけません。顔は履歴書。いずれ、色に出にけりわが品格‥‥となります。
【たれかだ】 出でよ、たれかあるか。誰そ彼は! 昏れ時にはまだ早い。
【ただれか】 政権も長くなるとただれが出てきます。膿も出ればただれてもくる。耐用年数は何ごとにもあるぞ。
【だかれた】飲み会が終わり一人が、きょうは俺が「だいてやる」と。富山弁で「出してやる」の意であって、抱いてやるではありません。「出いてやる」ですから、誤解無きよう!!! 「ひ」が「し」になる東京弁、時に「し」が「い」になる富山弁。

とりはやはり芋で

▼【五郎島金時】焼酎。
金沢市五郎島地区を中心に砂丘地で栽培されるサツマイモ。栽培の歴史は薩摩より種イモが持ち帰られて以来、軽く300年は超えるそうで、したがって焼酎化は、本家鹿児島の蔵元に依頼したのだとか。いわば、五郎島金時のルーツを物語る一本だけにボトルの装いも、芋の皮の色に合わせて赤紫を基調にするなど、推察するところ、かなり手が込んでますな。きっと、まさかり担いだ金太郎も、いや金太郎キャラクターのもととなった坂田公時も、さぞかし満足でしょう。薩摩産と加賀産を飲み比べてみるのも一興かも。
 
 
金時つながりで次の焼酎化は、金時草でどうでしょう。葉の表は緑、裏は金時芋を思わせる赤紫。ちなみに「きんじそう」と読みます。きんときそうではありませんから、誤解無きよう。
 居酒屋でのゴールデンタイムは、金時草のおひたしをアテにいかが。

きょうは、これにて。
   ポパイに、ほうれん草
   
呑んべに、金時草
   
ブログに、いいねボタン