すーてき散人空の紙

北陸発、テキスト偏重、テーマは原則その時々、気分次第の旬刊ないし月刊、あるいはときどき不定期刊のブログです。

<span itemprop="headline">東金沢駅で、懐旧の木造駅舎のころ写真展</span>

◆「一本桜の駅」だった北陸本線東金沢駅

旧木造校舎の記憶、扁額と写真展示


 いつも通りにJR東金沢駅の階段を上っていくと、跨線橋通路がギャラリーになってました。木造の旧駅舎と周辺をテーマにした写真展が開かれていたのです。

北陸本線 東金沢駅」と
揮毫された駅名の扁額(写真右=展示中)は実物が飾ってあり、今になって初めて間近に、しげしげと眺めました。観賞、いや鑑賞しました。

  小さな木造の駅ののどかさがよみがえってきますな。駅頭に見事な枝を広げる桜の古木が一本あって(写真下=展示中)、春には満開の桜花が駅にピンクの華やぎを与えてくれていました。本当は汽車と言いたいところですが、列車
あるいは桜をめがけて駆けていく就学前のこどもたちの姿が見られました。列車に乗る、乗れるうれしさがほほえましかったものです。

  昔の「一本桜の駅」は上りと下り、わずか2本の線路をまたいでいて、北陸線、七尾
線の列車が停まりました。跨線橋の通路は幅狭く短かったけれど、全国有名どころの観
光地のポスターが季節ごとに貼り替えられて、退屈はしませんでしたな。
 
昭和8(1933)年に小坂信号所から東金沢駅に昇格し、昭和62(1987)年にJR駅となり、その後平成14(2002)年に北寄りに引っ越して、現在のバリカン頭を連想させる駅舎(橋上駅)に代わったそう。今回、展示されている扁額には凌雲と揮毫者の記名あるけれど、はたして扁額は初代か二代目か、これまでどこに保存されていたのか。詳細は記されていませんが、今は東金沢駅の歴史を語って、古風の風格さえ漂わせています。

 6本の線路をまたぐ今は、通路もすっかり広く長くなり、旧北国街道沿いの家並み

の写真を両側に次々貼り合わせても十分余裕があり、通勤通学客が足を止めては「ギャラリー・東金沢駅」発の初展示にしばし見入っています。乗り過ごし無きよう!。

JRからIRに移行する前に

○▽□東金沢駅の歴史と周辺の魅力と題した写真展は、27日まで。金沢星稜大学佐野・池田研究室主催、北國新聞社後援。来春の北陸新幹線開通で北陸本線と現在の東金沢駅舎(左=筆者撮影)がJR西日本からIRいしかわ鉄道に移管されることから開催された。(展示写真は東金沢駅の承諾を得て撮影)○▽□