すーてき散人空の紙

北陸発、テキスト偏重、テーマは原則その時々、気分次第の旬刊ないし月刊、あるいはときどき不定期刊のブログです。

<span itemprop="headline">手彫りの小さな仏さん 石川の石を彫ろう会</span>

 ◆手彫りの小仏さん 石川の石を彫ろう会のベテラン会員◆  

手のひら大の、小さな小さな仏さん。金沢市民芸術村の

入り口近く、石堀り場にちょこんと、かわいく鎮座しています。

  小さな
磨崖仏のような作品=写真の左=、実は裏側にもう1体の仏さんがいるので3面3座。写真右の一体を草むらの中に暫し置いてみた=写真下=。背の高い草の緑にも埋もれず映えて、仏心のある人なら合掌でお返しするのでしょうな、きっと。

  「石川の石を彫ろう会」のベテラン会員が背中を丸めて何か熱中してるなと思っていたら、気づくと、台代わりの四角い石の上に、小さな仏さんがいくつか並んでいた。ほっこりする、まんまる顔に合掌の姿。石は、いずれも柔らかめの石川県小松市産「日華石」である。

石彫り

場だから、大小の石片が転がっている。手近の石を拾い上げ、形はほとんどそのままに、両の手のひらの中でせっせとのみを動かした。そんな成果の仏さんたち

  表情をじっと見ていると、
円空さん
の仏を思い出します。

 手にした木片から、表情も姿形もさまざまなたくさんの仏さんを彫り出した円空上人は、旅から旅の行脚の僧であると同時に、実はたぐいまれな民々のための、いわば庶民サイドの仏師でもあったのです。美濃の人。だから、飛騨、越中方面でも、多数の円空仏が確認されています。一刀彫りゆえの大ざっぱな目鼻立ちであっても、ずんと伝わってくるものがある。

  石であれ、木であれ、彫っていると、選ぶモチーフが段々、仏さんに近づいてくる…。何となく理解できてきます。  

 
●▲■「石川の石を彫ろう会」■▼●
石川の石を彫ろう会の2014年度開講式が過日、芸術村村長を迎えて行われ、17年目の活動がスタートしました。


  材料となる石は硬軟の順に、金沢城の石垣を形成した戸室石、多く石橋の材となった滝ヶ原石、国会議事堂の内装にも使われている日華石の3種。
  日の出から日没まで、いつ来ていつ帰るも一切自由という、気ままなゆるーいグループで、略して、1に石の会とも、2に石石会とも、3に石石彫会とも

半年後の素人の、素人による、素人のための石彫展覧会を目指し、ときに講師の先生方の助言をいただきながら、トンカン、コツコツ、コッツン(?)とノミの音を響かせています。(この段、石の会の公式記載ではありません。念のため)

きょうは、これにて。