番外編 黄色いケロリン桶は銭湯文化の象徴
東京・古書店街 大手書店の店頭に進出
過日東京に所用あり、ついでにあちこち寄ってきた。往々、ついでの用の方がより印象深かったりするから、人生不可思議ではある。
●その1、神田神保町。
テーマ
パークならぬ古書のテーマストリート。ブックオフ系の店ではなく、書物としての中身で価額が評価される、いわば純粋古書店ばかり。だからここへ来るとほっとするんですな。
冨山房だの一誠堂だの東京堂だの看板を見やりながらぶらぶら歩いて、三省堂書店ビルに来てビックリ。なんと、店頭をケロリン風呂桶とタオル、ストラップなど一族郎党が飾っている。国際的にも名高い神保町に、ケロリングッズのコーナーとはこれいかに??
そっか、ゲストハウスに泊まって銭湯に出かけるのが日本文化体験の人気コースのひとつとか。人前での素裸に抵抗のある外国人旅行客の間では「水着で銭湯に入りたい」という要望もあるとか。そうだ、黄色いケロリン桶は、もはやはえある日本の銭湯文化の象徴なのだ!?。
♪ケ~ロリン、ケ~ロリン ♪あ~おぞら、♪晴れた空~ 誰あろうCMソングの作詞者はサトーハチローだそうです。
いたってわかりやすい薬のネーミングといい、宣伝媒体に風呂桶を選択したことといい、越中富山の置き薬メーカー内外薬品の先見の明が光ってますな。
家庭風呂が普及し、あまつさえネット広告がのしてきても、どっこいそれでもケロリン桶は意気揚々生きている。出版・書店のメッカに進出だ。銭湯文化を語れケロリン、頑張れケロリン。
やがては、ATM機のような電子書籍ダウンロード端末が個々の書店に置かれ、電子出版により絶版の本も続々復刊してくるに違いない。神田神保町では、古書に限らず不易なものは不易ものとして時代を超えていくということだろう。
●次いでは、「さぼうる」。地下鉄神保町駅を降りて小路にある古色いっぱいの、レトロというより「ビンテージな喫茶店」。小振りなテーブル、いす席に落ち着くと、タイムスリップの始まりとなり、煉瓦の仕切りに残る落書きやカップルの名に見入ってしまう。同じ席に座ったよしみで、尋ねてみたいですな。今はどこに、その後どうしている?と。この店ではスマホは似合わないし、開くなら読みかけの文庫本でしょうな、
さぼうるはスペイン語で「味」のこととか。決して「サボる+油を売る」ではありませんから。テイストですから、念のため。
● その2、上野アメ横界隈。
テレビで聞いた外国人旅行客の一言、「一番面白いところアメ横」に触発されて何十年ぶりかでアメ横に。確かに、例えば鞄なら鞄だけを探して歩くと、やはりアメ横は面白い。混雑、雑然、諸事いろいろ、ついさっきもここ来たよな、あれ?。雑の魅力。
面白い居酒屋にも遭遇した。店の奥へ長い長~いカウンターが続き、待つこと暫し、ようやく“お一人様“の空きができた。「いったい何人が一度に座れるの」と仕切り役の店員さんに尋ねると、丸めない数字で「56人」と即答が。
隣の客の奨めで、名前
は知っているけど飲んだことのない焼酎の「ホッピー割り」とやきとり5本盛り合わせを。そして看板メニューという馬肉の煮込みも。手許忙しい店員さんの説明では、7年前に元旅館を改装してオープンしたそうで、したがって2階座敷席は百人を優に超すキャパシティーがあるとか。
56人掛けはおそらく日本一長いカウンター。であれば、「大統領!」(店名)の掛け声がかかってもおかしくないよな。界隈には規模は違うものの似た雰囲気の居酒屋が多数。北陸新幹線のおかげで上野駅終発時刻まで、上野の宵が満喫できるとは。いわゆるサラリーマンのメッカに、上野も追加ですな。
きょうは、これにて。
ポパイに、ほうれん草
ブログに、いいねボタン
(了)
東京・古書店街 大手書店の店頭に進出
過日東京に所用あり、ついでにあちこち寄ってきた。往々、ついでの用の方がより印象深かったりするから、人生不可思議ではある。
●その1、神田神保町。
テーマ
パークならぬ古書のテーマストリート。ブックオフ系の店ではなく、書物としての中身で価額が評価される、いわば純粋古書店ばかり。だからここへ来るとほっとするんですな。
冨山房だの一誠堂だの東京堂だの看板を見やりながらぶらぶら歩いて、三省堂書店ビルに来てビックリ。なんと、店頭をケロリン風呂桶とタオル、ストラップなど一族郎党が飾っている。国際的にも名高い神保町に、ケロリングッズのコーナーとはこれいかに??
そっか、ゲストハウスに泊まって銭湯に出かけるのが日本文化体験の人気コースのひとつとか。人前での素裸に抵抗のある外国人旅行客の間では「水着で銭湯に入りたい」という要望もあるとか。そうだ、黄色いケロリン桶は、もはやはえある日本の銭湯文化の象徴なのだ!?。
♪ケ~ロリン、ケ~ロリン ♪あ~おぞら、♪晴れた空~ 誰あろうCMソングの作詞者はサトーハチローだそうです。
いたってわかりやすい薬のネーミングといい、宣伝媒体に風呂桶を選択したことといい、越中富山の置き薬メーカー内外薬品の先見の明が光ってますな。
家庭風呂が普及し、あまつさえネット広告がのしてきても、どっこいそれでもケロリン桶は意気揚々生きている。出版・書店のメッカに進出だ。銭湯文化を語れケロリン、頑張れケロリン。
やがては、ATM機のような電子書籍ダウンロード端末が個々の書店に置かれ、電子出版により絶版の本も続々復刊してくるに違いない。神田神保町では、古書に限らず不易なものは不易ものとして時代を超えていくということだろう。
●次いでは、「さぼうる」。地下鉄神保町駅を降りて小路にある古色いっぱいの、レトロというより「ビンテージな喫茶店」。小振りなテーブル、いす席に落ち着くと、タイムスリップの始まりとなり、煉瓦の仕切りに残る落書きやカップルの名に見入ってしまう。同じ席に座ったよしみで、尋ねてみたいですな。今はどこに、その後どうしている?と。この店ではスマホは似合わないし、開くなら読みかけの文庫本でしょうな、
さぼうるはスペイン語で「味」のこととか。決して「サボる+油を売る」ではありませんから。テイストですから、念のため。
● その2、上野アメ横界隈。
テレビで聞いた外国人旅行客の一言、「一番面白いところアメ横」に触発されて何十年ぶりかでアメ横に。確かに、例えば鞄なら鞄だけを探して歩くと、やはりアメ横は面白い。混雑、雑然、諸事いろいろ、ついさっきもここ来たよな、あれ?。雑の魅力。
面白い居酒屋にも遭遇した。店の奥へ長い長~いカウンターが続き、待つこと暫し、ようやく“お一人様“の空きができた。「いったい何人が一度に座れるの」と仕切り役の店員さんに尋ねると、丸めない数字で「56人」と即答が。
隣の客の奨めで、名前
は知っているけど飲んだことのない焼酎の「ホッピー割り」とやきとり5本盛り合わせを。そして看板メニューという馬肉の煮込みも。手許忙しい店員さんの説明では、7年前に元旅館を改装してオープンしたそうで、したがって2階座敷席は百人を優に超すキャパシティーがあるとか。
56人掛けはおそらく日本一長いカウンター。であれば、「大統領!」(店名)の掛け声がかかってもおかしくないよな。界隈には規模は違うものの似た雰囲気の居酒屋が多数。北陸新幹線のおかげで上野駅終発時刻まで、上野の宵が満喫できるとは。いわゆるサラリーマンのメッカに、上野も追加ですな。
きょうは、これにて。
ポパイに、ほうれん草
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(了)